2018年発刊のパラダイムシフトシリーズ第5弾!
免疫と聞いて思い浮かべるのは「免疫力アップ」とか「免疫力が弱い」とか、そんなイメージでしょうか?免疫が強いとウィルスや細菌にやれれにくいとか、弱いと感染しやすいとかね。今まで言われてきた免疫と新免疫と何が違うのでしょうか?
免疫とは?
新・免疫革命-免疫の本能は《お掃除》にあり
著者:崎谷博征
またまた崎谷先生の本です。
免疫の話しってのは、医療系の学校を出た人でも今一つ分かりにくい。
私もマクロファージだとか、T細胞・B細胞とか、自然免疫とか獲得免疫とか習いました。
一般的に知られている免疫を簡単に説明すると・・・
- 異物が体内に侵入すると自然免疫が働く
- 自己と非自己と区別
- 非自己とされた異物は自然免疫と獲得免疫で攻撃し記憶する
自然免疫とは?
マクロファージや好中球・好酸球・好塩基球などの貪食細胞が活躍。
貪食細胞とは異物を見つけてパクパク食べちゃう細胞のことです。
異物を食べてリンパ球に対して抗原を提示する。
獲得免疫とは?
リンパ球のT細胞とかB細胞というやつですね。
T細胞は異物に直接攻撃を加え、B細胞は抗体を作って攻撃するといった感じ。
あと、侵入した病原体を特異的に見分け記憶する。
こんな感じですけが、現在は一度侵入した病原体の記憶は、リンパ球だけでなく、白血球系の貪食細胞にも有ることが分かっています。
流れで説明すると・・・
1,身体に病原体が侵入すると最初に自然免疫が働く
2,貪食細胞が病原体を食べ抗原を提示
3,提示を受けたリンパ球がT細胞とB細胞で攻撃
このような流れで病原体に対応しているとされています。
しかし近年、獲得免疫の主役であるリンパ球よりも、マクロファージなどの貪食細胞の方が免疫ではメインで働いている事が分かってきたそうです。
要は好中球やマクロファージは自然免疫だけでなく、獲得免疫にもまたがって働いているということです。
免疫とはゴミ掃除?
免疫とは?
異物(病原体)を排除するゴミ掃除機能のこと。
では異物とは何?
異物とは本来体内に有っては困るもの全般です。
それをどう排除するか?
やっつけるか?
それに尽きるという話し。
本に書かれている言葉でいえば・・・
「ゴミが生命場にダメージを与えているかどうか」
それをどう掃除するかってのが免疫なのです。
自分の身の回りでもゴミが散乱してたら嫌ですよね?
もし自分の部屋に生ゴミが散乱していたら、掃除して片付けますよね?
もし体の中がこの様な状態だったら、それは何かしらの病気になっている状態と言えます。
(ゴミ屋敷の人?)
自分の部屋だったら自分自身が片付け清掃しますが、体の中でそれをやるのが、マクロファージや好中球などの貪食細胞です。
体の中は常にゴミが出されている
ゴミは外から入る異物(病原体)ばかりではありません。
体の中の新陳代謝で出されるゴミもあるのです。
人間の細胞は一定の期間毎に、新陳代謝されていきます。
古くなった細胞は分解され、新しく生まれ変わります。
これを新陳代謝と言います。
この時、分解された細胞の欠片は機能の無くなったいわばゴミですよね?
細胞内の小器官だって新陳代謝してますし、ダメージを受けた細胞やタンパク質も代謝され再利用されます。
こういった自分自身から出されるゴミや不必要となった組織の破片も、マクロファージや好中球が食べることで片付けています。
これらを「オートファジー」自食作用と呼びます。
異常なタンパク質があった場合でも、速やかに分解リサイクルされれば、また新たな細胞の材料になります。
オートファジーが働かなかった場合は、βアミロイドなど異常タンパクが神経細胞に蓄積して、アルツハイマー病になる可能性も否定できないようです。
だからオートファジーが常に働くようにしなければいけません。
病原体や注射の中身など外から入ってくるゴミ。
細胞の新陳代謝で自分の中から出るゴミ。
どちらにしても、これら異物はスムースに処理しなければ駄目なのです。
あのワクチンの中身もゴミだらけ?
こんなこと書くと「要注意人物」として当局から監視されますかね?(汗)
私のような無名の人間なら心配無用か。(笑)
ワクチンの中身は添加物満載。
ワクチンには種類があって、生ワクチンとか不活性ワクチンとかあります。
今だと新型コロナの遺伝子ワクチンなんかありますが、これって今まで人類史上一度も使われたことのない遺伝子ワクチンです。
まだ治験段階のワクチン。
長期に渡っての臨床データはありません。
なので、この先何が起こるか誰にも分かりません。
みなさんそれを知ってか知らずか、よくあんな得体の知れないもの打っているなと、感心しちゃいます。
話を戻して、一般的なワクチンには、その病気に対する微生物を弱毒化したものが入っていたりします。これら微生物を弱毒化したものだけでは、炎症反応が起きないということで、反応を高める物質として免疫賦活剤というのが入れてあります。アジュバンドと言われている物です。
ワクチンの作用は抗体を作ること。
抗体を作るには炎症が必要。
アジュバンドで炎症させることにより食細胞が活性化、それでリンパ球や食細胞に免疫記憶を作るんだとか。
これは炎症を起こさせる物質なわけだから、体にとってはゴミでもあるということです。
昔はアジュバンドにエンドトキシン(内毒素)が使われたそう。
でも、あまりに重篤な副作用で中止に。
では現代アジュバンドとして使われているものは・・・
水酸化アルミニウム
スクワレン乳液
サポニン
などが使われているようです。
そして、日本のワクチンのほとんどにはアルミニウムが入っているそうですよ。
あと水銀も殺菌・防腐剤として入っているとか・・・(怖)
これらは体内にとっては普通のゴミというより有害なゴミではありませんか。
次に行きます。
マクロファージとリンパ球どちらがメイン?
従来の免疫学では、免疫の主役はリンパ球とされています。
でも実際リンパ球は、マクロファージなどの貪食細胞をアシストする役目がメイン。
免疫の主役はマクロファージなどの貪食細胞ということです。
このことは進化・系統発生からみると分かるんだとか。
リンパ球系は進化の過程で後から備わった、高次のシステムということです。
イメージとしては、異物が入ると貪食系細胞がその処理に働き、貪食系細胞だけでは手に負えないような状況の時に、リンパ球系がアシストするという感じ。
免疫の主役はマクロファージなど貪食系細胞という事です!
もし、貪食系細胞の戦士が最強軍団で構成されているなら、病原体が侵入してきてもマクロファージなどの貪食細胞だけで戦いが終わるので、リンパ球系の出動は必要ないという事です。
リンパ球が活動しないから、発熱も無いし抗体も出ないということ。
ちなみに、植物や無脊椎動物の免疫システムにリンパ球は無いそうです。
リンパ球が無いという事は、人間で言うところの獲得免疫が無いという事で、自己免疫疾患もアレルギーも無いんだとか。
免疫反応でおこる炎症を止めると・・・
体内に異物や病原体が侵入すると起こる反応は・・・
炎症!
風邪を引くと(今だったらコロナか)ノドが腫れて痛くなったり熱が出たりしますよね?
切り傷、擦り傷なんかでも、後から腫れたりして熱もったり炎症が起こりますよね?
これは免疫細胞が戦っているか証拠です。
こうなると多くの人は、発熱や炎症を抑えようとしませんか?
高熱が出ると熱を下げる。
傷などで炎症を起こし腫れてズキズキするとそれを無くそうとする。
アトピーなど皮膚の痒みも止めようとしますよね?
こらは果たしていい事なのか?
病院に行けば、もちろん対症療法的に炎症を抑える薬が出されます。
炎症は体が異物を排除するために起こしているのに、それを止めちゃっていいのか?
と言うこと。
そう思いませんか?
それは免疫を抑制している状態ですよね。
本来、体が必要だから行っている炎症という活動を止めるわけです。
そこで処理するはずだった異物はどうなるのでしょう?
異物や病原体はそのまま溜め込むことになります。
こんなことを病気する度にやっていると、永遠と生命活動の場にゴミを溜め込むことになる。
これは自分ちのゴミをゴミ袋には入れても、ごみ収集に出さず家に置き続ける状態に似てる。
いつかは限界をむかえることになります。
そのうち、薬も効かなくなるから、服用する量も増えるし強い薬になる。
それでもしばらくは溜め込んでいられるかもしれませんが、いつかは限界を迎えます。
それがいわゆる慢性疾患などの病気と言うことではないでしょうか?
体内にはあってはいけないゴミ(異物)は常に監視され、見つけたらすぐに処理するよう免疫細胞が働いています。それを止めちゃダメなんです。
薬以外の抗炎症物質
多くの人は体が炎症傾向になっては困ると、抗酸化作用のある食品を意識して摂ってますよね?
抗酸化作用とは抗炎症作用と同じというか似たようなものです。
この抗酸化作用をもたらす物質も、異物を処理するのに必要な炎症を抑制する働きをします。
抗酸化作用のある食事がダメと言っているのではなく、そればかり意識してやりすぎるのはよくない。
抗酸化のやり過ぎは、炎症が必要な時にそれをも抑制してしまうからです。
その食品とは・・・?
DHA/EPAと言えば分かると思いますが魚油です。
うそ~!
体に良いって色々な会社がサプリ出してるじゃないですか?
という声が聞こえてきそうですね。
DHA/EPAとはオメガ3脂肪酸で多価不飽和脂肪酸。
これは体に良いとされていますが、科学的に見るとデメリットの方が高い。
この辺の話は前に書いたブログでも言っているのでそちらを見てください。
多価不飽和脂肪酸は常温で容易に自動酸化し、そこでできる過酸化脂質が、異物を掃除する時の自食作用(オートファジー)を妨害するのだそうです。
免疫機能を高めるためには?
免疫細胞であるリンパ球にとって、胸腺という臓器は非常に重要です。
この胸腺がダメージを受けると、免疫機能に影響をあたえます。
先ずは、胸腺に悪影響を及ぼす物を排除しましょう。
排除すべきはストレスホルモンである、
コルチゾール
エストロゲン
コルチゾールは慢性的なステロイドの使用だけでなく、慢性的なストレスによっても分泌されます。
ストレスは精神的なストレス以外にも、ファスティング、糖質制限のような食事法を長期間行うことでも、肉体はストレスを感じコルチゾールの分泌を高めます。
エストロゲンは必要とばかりに食事で補おうとする人がいますが、思っている効果とは逆の結果が生まれます。
代表的なのは発酵していない大豆製品。
良かれと豆乳を積極的に飲む人がいますが、発酵していない大豆はイソフラボンというエストロゲン様物質を含んでいるため胸腺にはダメージとなります。
あと、先ほどのオメガ3脂肪酸の多価不飽和脂肪酸も、コルチゾールとエストロゲンの両方を高めるので、極力避ける必要があります。
まだありまして、「鉄」も避ける必要があります。
サプリで鉄剤とか鉄強化食品なんて摂るべきではないのです。
現代医療の放射線、抗がん剤も胸腺に大ダメージを与えるそうです。
ここでも糖のエネルギー代謝が重要
免疫を維持するにはエネルギーが必要。
エネルギー無くして体は機能しないのです。
免疫も然り。
エネルギーを効率よく大量に作り出すのが、糖を材料にしたミトコンドリアのエネルギー代謝です。
脂質代謝じゃダメなんです、糖代謝でなければ。
糖に関する本はこちらのブログを。
あと、糖のエネルギー代謝を回す重要なホルモンが「甲状腺ホルモン」。
この甲状腺ホルモンは骨髄での免疫細胞の産生にも重要な役割を持っています。
まとめ
ぶっちゃけ、とっても難しい本でした。
しかし、今までの免疫学に一石を投じる内容の本であることは確かです。
一般的に言われている免疫学を覆すような内容となれば、それを裏付ける根拠が必要となります。特に専門家に対しても納得できるような内容にするため、素人では分かりにくい難しい内容になったのでしょう。
とはいえ図解も多く安易な章もあるので医学知識が少ない人でも、書かれている内容はそれなりに分かると思います。
あと、この本では「免疫」という言葉ではなく「形態形成維持」とするべきとしています。
ただ一般的にはまだ認知されていない言葉なので、ブログではあえて「免疫」という言葉で書きました。
私のメガネを通して書いてあることを超簡単にまとめると・・・
- 体内にあって困る異物は病原体に関わらず全てゴミ
- 免疫のメインは食細胞、T細胞とB細胞はアシスト役
- 炎症はゴミ掃除に必要なもので止めてはいけない
- 抗炎症薬は使ってはいけない
- 魚油、鉄、エストロゲンは免疫機能を下げる
- 免疫機能を高めるにストレスホルモンを分泌させない
- 糖のエネルギー代謝を高める
こんなところでしょうか?
私自身、読解力がある方ではないので、やはり実際の本を手にして、読んでみることをお勧めします。
ありがとうございました。
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