血液中の糖が下がらない理由を、エネルギーの視点から考えてみる

二つ前の記事で、糖がエネルギーになるまでの流れについて書きました。
今回はその続きとして、
「なぜ人によって糖の代謝に差が出るのか」
その理由を、もう一段深いところから考えてみます。


糖は、ただ摂れば使われるわけではない

食事から摂取した糖質は、消化・吸収され、血液を通って細胞に運ばれます。
細胞内では、次の三段階を経てエネルギーが作られます。

  • 解糖系
  • クエン酸回路(TCAサイクル)
  • 電子伝達系

解糖系では2ATP、
ミトコンドリア内の反応では30ATP以上。

この数字を見れば、
エネルギー産生の主役がどこにあるのかは明らかです。

つまり、
新陳代謝が良い人=ミトコンドリア系が回っている人
という見方ができます。


代謝が低い人に共通するもの

「食事量は少なくない」
「極端な偏食をしているわけでもない」

それでも、

  • 体温が低い
  • 疲れやすい
  • エネルギー不足を感じやすい

こうした人は少なくありません。

この場合、
糖が足りないのではなく、

「糖をエネルギーに変換する仕組みが回っていない」

そう考えた方が辻褄が合います。


ミトコンドリアが回る条件

ミトコンドリア系でエネルギーを作るには、
糖(ブドウ糖)だけあればいいわけではありません。

必要なのは、

  • 酸素
  • ピルビン酸脱水素酵素

解糖系で生まれたピルビン酸は、
この酵素を介してミトコンドリアに入ります。

もし、この酵素の働きが止まれば、

その後はエネルギーに変換されません。

つまり、
糖はあるのに使えない状態が生まれます。
すなわち、途中から先に進めなくなってしまう訳です。

ミトコンドリア

この酵素を止める、身近なもの

問題は、
このピルビン酸脱水素酵素が、
非常に身近なもので阻害されるという点です。

それが、食用油

特に多価不飽和脂肪酸と呼ばれる油は、
この酵素の働きを妨げることが知られています。

現代の食生活では、

  • 調理油
  • 加工食品
  • お菓子やスイーツ
  • 調味料

あらゆるところに植物油脂が使われています。

意識していなくても、
毎日、確実に摂取しています。

植物油

「必須脂肪酸」という言葉への違和感

多価不飽和脂肪酸は
「必須脂肪酸」と呼ばれています。

理由は
「体内で合成できないから、外から摂る必要がある」

しかし、
合成しない=必要としていない
という見方もできます。

私自身は、後者の方がしっくりきます。

なぜなら、
体は不要なものを、わざわざ合成しないからです。

それに、要るのに合成できないなんてエラーがあるなら、人類が生誕してからの数百万年間は何だったんだ?

そう思ってしまう訳です。


高血糖とは何なのか

糖を使えない細胞が増えれば、
血液中に糖が残ります。

それが「高血糖」と呼ばれている状態です。

この場合、

  • 甘い物を控える
  • 糖質を制限する

といった対処をしても、
根本は変わりません。

むしろ糖質制限を続けると、
エネルギー源が枯渇して、

  • 中性脂肪を燃やす
  • 遊離脂肪酸が増える
  • さらに糖代謝が阻害される

という悪循環に入ります。


なぜ中高年に多いのか

植物油脂が「健康に良い」と言われ始めたのは、
ここ数十年の話です。

私の幼少期の朝食はパンにバターでした。
小学生になった頃だと思いますが、
今までバターだったものが急にマーガリンになったのを覚えています。

その時代を生きてきた世代が、
ちょうど今の中高年層と一致する気がします。

長年、
「体に良い」と信じて摂ってきた油が、
結果として糖代謝を阻害していたとしたら。

血糖の問題が増えるのも、
不思議ではありません。

マーガリン

メタトロン測定で見えること

私が行っているメタトロン測定では、

  • 糖がエネルギーに使われているか
  • 油の影響が出ているか

そうした傾向が、かなりはっきり現れます。

実際、
油の影響がほとんど出ない人は非常に稀です。

以前、
まったく油の影響が出ない方がいました。

理由を聞くと、
「油を摂ると体調が悪くなると気づき、何年も前から避けていた」
とのこと。

データと体感が一致した瞬間でした。


エネルギー産生は、習慣で変わる

エネルギーの作られ方は、

  • 食習慣
  • 油の摂り方
  • 糖質制限の有無

こうした日常の積み重ねで変わります。

糖が悪いのではありません。
油が絶対悪とも言いません。

ただ、
体がどう反応しているのか
そこを見る視点が抜け落ちていると感じています。


この考え方については、
崎谷博征医師や有馬ようこさんの書籍に、
より詳しく書かれています。

賛否はあるでしょう。
それでも、
一つの視点として知っておく価値はあると思います。

長くなりましたので、ここまでにします。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。