※この記事は、医療的な診断や治療を目的としたものではなく、
私自身の施術経験と考察をまとめたコラムです。
この春から、健康のために何か始めようと思っている人は多いのではないでしょうか。
スポーツジムに通う?
ランニングを始める?
体を動かすこと自体は、とても良いことです。
ジムは費用がかかりはするけど、環境が整っている分モチベーションは維持しやすい。
本気で取り組みたい人には良い選択でしょう。
毎月、会費が引き落とされるし・・・
という部分もモチベーションを保つのにいいかも。
では、お金もかからずお手軽なランニングはどうでしょうか?

目的が「競技」なら問題なし
もしランニングの目的が、
- マラソン大会に出たい
- 部活や競技のパフォーマンスを上げたい
といった明確な競技目的であれば、必要なトレーニングです。
競技力向上には心肺機能の強化は不可欠ですからね。
でも「健康・美容目的」なら少し考えてみてください
もし目的が、
- 健康維持
- ダイエット
- 美容
- 体質改善
であるなら、強度の高い有酸素運動は本当にベストでしょうか?
実は、やり方によってはデメリットの方が大きくなる可能性もあるのです。

有酸素運動の歴史を少し
有酸素運動の提唱者として有名なのが、アメリカの運動生理学者ケネス・クーパー博士です。
宇宙飛行士の心肺機能向上プログラムとして広まり、日本でも1980年代にエアロビクスブームを巻き起こしました。
当初はウエイトトレーニング(無酸素運動)を否定的に捉える発言もあったそうですが、その後は
有酸素運動と無酸素運動は組み合わせた方が良い
有酸素運動だけに偏るのは望ましくない
という考え方へと変化しています。
つまり、「有酸素運動だけ万能」という時代ではないのです。
強度の高い有酸素運動で起こりうること
① 活性酸素の増加
大量の酸素を取り込むことで、体内の活性酸素が増えます。
もちろん適度な運動は抗酸化力も高めますが、過度になると酸化ストレスが強まります。
② 関節への負担
長時間のランニングは、着地衝撃が繰り返される運動。
膝や足首への負担は無視できません。
③ 空腹感の増大
消費エネルギーが大きい分、食欲も強くなります。
結果的に「運動したのに痩せない」という現象も起こりがちです。
④ ストレスホルモンの分泌
長時間心拍数が高い状態は、身体にとっては“緊急事態”。
エネルギー不足を補うために、アドレナリンやコルチゾールといったストレスホルモンが分泌されます。
血糖を上げるために、
- まず血中の糖を使用
- 次にグリコーゲンを使用
- それでも足りなければ脂肪
- さらに不足すれば筋肉(タンパク質)
という順番でエネルギーを確保します。
やりすぎれば、筋肉量の減少や慢性的な疲労感につながる可能性もあります。
野生動物は「走り続けない」
自然界を見ると、動物は何十分も走り続けません。
狩りも逃走も、基本は短時間のダッシュ。
走っては休み、また走る。
長時間ずっと高心拍を維持するのは、むしろ例外的な状態です。
人間も同じで、常にハイペースで走り続けることは、身体にとって必ずしも自然とは言えません。
健康・美容目的なら「ウォーキング」で十分
競技者でない限り、
美容・健康目的であれば、まずはウォーキングがおすすめです。
- 関節への負担が少ない
- ストレスホルモンの過剰分泌が起きにくい
- 継続しやすい
息がハァハァ上がる運動は、必ずしも健康的とは限りません。
大切なのは「継続できる適度な刺激」。
まずは毎日30分、しっかり歩く。
それだけでも体は確実に変わります。

まとめ
春は何かを始めたくなる季節。
でも、
「きつい=効果がある」
「汗をかく=健康になる」
とは限りません。
競技目的でなければ、
まずは“無理のない運動”から。
あなたの目的は何ですか?
健康?美容?体力?
目的に合った運動を選ぶことが、遠回りに見えて一番の近道です。
