コレステロールおさらい

治療室のぞみです。

コレステロールってどんなイメージですか？
あまりいいイメージしないのではないでしょうか？

コレステロールに善も悪もありません。
食べ過ぎることで過剰になることもほとんど無いでしょう。

悪いイメージどころか、コレステロールには重要な役割があります。

１、細胞膜の成分
２、ホルモンや脂溶性ビタミンの材料
３、消化吸収に必要な胆汁酸の成分

コレステロール無くして生命活動をおこなうことはできません。
細胞は６０兆個(仮説)あるわけで、コレステロールが無ければ体自体を構成できないということになります。

コレステロールが足りなくて、ホルモンや脂溶性ビタミンが作られないとしたら、体を機能させることができません。生命活動が成り立たなくなります。

胆汁酸もまたコレステロールから作られます。
そして、脂肪の消化吸収に使われます。
ほとんどは再吸収され、残りが便として排出されます。

LDLとHDLの話し

このLDLコレステロールと言うのが、コレステロールのイメージを悪くしているのでしょう？

LDLコレステロール
HDLコレステロール

この二つは何かというと、リポタンパクというやつです。

コレステロールそのものは血液に溶けません。
このリポタンパクと一緒になることで血液に乗ることができます。

LDLとHDLの役割とは？

LDL：肝臓から各組織にコレステロールを届ける役目
HDL：全身で余分になったコレステロールを肝臓に運ぶ役目

これだけ見ると善も悪も無い。
どちらも必要であることが分かると思います。

では、なぜLDLコレステロールだけ悪く言われるかと言うと・・・

肝臓で必要に応じて作られたコレステロールのはずですが、過剰になって動脈内壁に溜まるから「悪玉」と言っているわけです。

そもそも、体内のコレステロール量は管理されており、必要に応じて肝臓で合成しているもの。
必要でもない物を過剰に作ることなんて体はしません。

食べ物から摂取されるコレステロールは２０～３０％。
それに対し体内で合成されるのは７０～８０％です。

しかも、食事からのコレステロールが増えれば合成するコレステロールは減り、食事から入ってこない場合は体内で合成する量が増える。

この様に、コレステロール量はしっかりとコントロールされているわけです。
コレステロールが体内で過剰となっているのはただの結果です。

コレステロールが過剰となる原因

コレステロールの多くは食事からのものではありません。
多くは体内で合成されたり再利用されたものです。

では、なぜ高コレステロールとなってしまうのか？

コレステロールを材料に何かをするためにはエネルギーが必要です。
十分なエネルギーがあって、初めてホルモンやビタミンに変換されるのです。

コレステロールが余って過剰となっている理由は、ホルモンやビタミンに変換できていない、利用できなくなっているということです。

原因はエネルギー不足です。

では、エネルギー不足の原因は？

普通に食べているのにエネルギー不足であるならば、日頃の食事内容にあるのだと思います。
きっと糖のエネルギー代謝が回らない状態なのでしょう。

ランドルサイクルになっているのかもしれません。

糖をエネルギー源として使えない状態にあるからエネルギー産生量が増えない。

その糖をエネルギー源として使えなくしている原因は油です。

特に多価不飽和脂肪酸の油が原因になっています。

動脈硬化が起こるわけ

動脈硬化は血管の内皮細胞に炎症が起こることでなります。

この炎症が慢性的になるとその部位は線維化を起こし硬くなります。
その他にカルシウムの異所性沈着も関係していたりします。

そして、血管内壁にコレステロールが溜まったものをアテローム硬化症と言います。

ネットで調べてみると、
溜まったLDLコレステロールは免疫細胞のマクロファージが食べて処理します。
食べたマクロファージは処理できず機能が壊れてしまいます。
それが泡沫細胞となり溜まったものがアテローム。

調べるとだいたいこの様な事が書いてあります。

ここで疑問？

LDLコレステロールはそれ自体が体にとって必要な物だったはず。
免疫細胞が処理しなければいけないような異物とは言えません。
免疫細胞は体に必要な物質を処理したりしないはず。

免疫細胞が処理を始めたということは、そのLDLコレステロールを異物と認識したからです。

免疫細胞はデタラメに動きません。

実は、血管内皮に溜まっていたそのLDLコレステロールは、通常のコレステロールではなかったのです。

酸化し変性したLDLコレステロールだったのです。

酸化し変性したコレステロールは正常な機能を失っています。
だからマクロファージが異物として認識し処理を始めたと言うわけです。

しかし、その酸化したLDLコレステロールはマクロファージでも処理できず機能停止。
それが泡沫細胞となり血管内壁に溜まったのがアテローム。
というのがホントのところのようです。

ここで注目して欲しいのは、酸化したLDLコレステロールは通常のLDLコレステロールではないということ。

多くの動脈硬化の説明では、正常なLDLコレステロールと酸化したLDLコレステロールを区別していません。

正常なLDLコレステロールも酸化したLDLコレステロールも一緒に「悪玉」としているわけです。

正常なコレステロールからしてみれば冤罪もいいところです。

LDLコレステロールが酸化する原因は活性酸素と言われています。
活性酸素もそうなのですが、LDLコレステロールを酸化させる本当の実行犯は他にいます。

その実行犯は
多価不飽和脂肪酸。

この不飽和脂肪酸がコレステロールと結合し酸化変性したLDLコレステロールが犯人だったわけです。

高コレステロール、動脈硬化の本当の原因を作っていたのは、糖のエネルギー代謝をブロックし、LDLコレステロールを酸化変性させてしまう油、多価不飽和脂肪酸であると言えます。

この多価不飽和脂肪酸は、コレステロールが使われずに余る原因にも、動脈硬化の原因のにもなっているということ。

もし、高コレステロール血症と高脂血症の脂質異常症を改善したいのであれば、コレステロール値を下げるために何かするのではなく、多価不飽和脂肪酸を食事から排除し、糖のエネルギー代謝を上げる事です。

こんな話しは病院でも聞かないし、ネット検索しても書いていないから「ウソだ！」と言われるかもしれませんね。

この情報は書籍やセミナーで学んだ事を元にして書いているので、一応デタラメではないんですが・・・。

メタトロン測定をやっていると、コレステロール、多価不飽和脂肪酸、糖の関係がよく分かるんです。

だからこの仕組みを知った時は凄く納得した。
メイクセンスだったのです。