治療室のぞみです。
「腸活」
腸内環境を整えることを言うらしい言葉。
善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす?
何でもそうですけど腸活まで白か黒かの二極論。
コレステロールと同じですね。
コレステロールも善と悪。
腸内細菌も善と悪。
なぜか世の中は白黒に分けるのが好きなようです。
コレステロールもそうですが、LDLやHDLにはそれぞれの役目がある訳で善も悪もないのですが。
腸内微生物に限らず常在菌といわれる細菌も善悪関係なしに一緒に共存する関係です。健康であれば秩序は保たれ一部の菌だけが悪さすることはありません。
一部の菌が悪さする理由は、体の状態が悪く代謝が抑制されエネルギーが少ないためです。その時、菌の秩序が保てなくなり一部の菌が暴れ出す。
その原因は菌の暴走ではなく体調の崩れが原因であり菌の善悪の問題ではないのです。
それを、善玉菌という人間の勝手な思い込みで腸内環境に投入する。ただの人間の思い込みではないでしょうか?というか単なる腸活ビジネスです。
腸内細菌がいない方が健康?
過去の研究でこんなのがあります。
抗生剤で腸内菌を無菌にしたマウスの方が、そうでないマウスよりも長生きしたと。腸内細菌のいるマウスの方が長生きしなかったということです。
ということは、腸内菌が無菌の方が健康?
最初は私も耳を疑いましたが、どうやらそういう事らしい。
これはあくまでも実験なので、人間の腸を無菌にして同じことができるかというと無理だと思います。ただこの研究は単純に腸内細菌が多ければ健康になるという話しではない、ということではないでしょうか?
本当の腸活とは腸内細菌の多様性をキープし秩序を保たせることです。人間が勝手に善玉とした細菌を腸内に増やす事ではないのです。腸内に腸内菌を増やす目的のプロバイオティクスは、その発想自体が間違っていると言えます。
実は私も昔、プロバイオを摂っていたことがありますが、何にも変わった感じはしなかった。
プロバイオのサプリや「生きて腸まで届く乳酸菌」とやらの商品を毎日摂っていて、実際に快便快調という人は元々代謝が良くて健康な人なんだと思います。
代謝が低くて健康といえないような人は、どんなすごい乳酸菌食品を摂っても変わらないと思います。
腸内細菌が増えることで病気になる?
腸内細菌は多けりゃ良いというものではなく多様性が重要。
腸活として腸内細菌を増やすと何が問題になるのでしょう?
プロバイオティクスは大腸内の善玉菌を増やすのが目的ですが、実際には小腸の方で定着し増えてしまうことが分かっているそうです。
元々、小腸は微生物の数も多様性も少ない器官なので、小腸内の微生物増殖は問題を生むことになります。
腸活で使われる菌の代表は乳酸菌。
もし乳酸菌が大腸ではなく小腸内で増殖した場合、乳酸菌の出す乳酸が腸粘膜から吸収されて血流に入る可能性があります。
もし、乳酸が脳に回ると、判断力、記憶力、集中力が低下する率が高くなることは、研究で分かっていることです。
それもあってか、脳にダメージを持つ人は有意に小腸に乳酸菌が異常増殖していることが多いというデータが出ています。
前のブログでも書きましたが、乳酸は糖代謝で出される代謝産物で、通常はエネルギー源として再利用されます。過剰にならなければ問題は少ないはず。
しかし過剰となると問題になる。
過剰な腸内細菌は乳酸の問題だけでなく、エンドトキシン(内毒素)の問題もありますから、ただ増えればいいという事ではないことは知っておくべきでしょう。
乳酸にはL型乳酸とD型乳酸と二つの種類があります。
体内の糖代謝で産生されるのがL型、
乳酸菌が出す乳酸はD型だそうです。
D型乳酸はL型乳酸より体内での処理が難しいんだとか。
乳酸の処理にはエネルギー消費が伴います。
新陳代謝が低くエネルギー不足の人は、乳酸が増えることでその処理のために更にエネルギーが消耗してしまう。
乳酸菌は良い菌の代名詞のごとく言われますが、積極的に摂るのはちょっと違うのかもしれません。
プロバイオに限らず商品として売られているサプリはただのビジネスと私は思っています。
効く根拠なんて曖昧で本当の効果なんて知れたもんじゃない。効率よく儲けられる激ウマ商品というだけです。
乳酸菌の多い食材が好きで食べるならまだしも、好きでもないのに腸活のために意識して食べるのは違う気がする。
わざわざサプリメントで摂るのはもっと違う気がする。
私はキムチが好きですが、毎食のように食べたりはしません。
昔はキムチを買う時、わざわざ賞味期限がギリギリのものを買っていました。理由は乳酸菌が増えて酸っぱくなるから。実は昔、乳酸菌信者でした。(汗)
ヨーグルトは乳酸菌が多いので、今はケフィアを自作して食べています。
全く酸味がなく美味しですよ。
腸内環境というのは、今の体の状態を反映しているにすぎません。
健康な人は勝手に健全な腸内環境になっているし、慢性病の人はなるべくしてそのような腸内環境になっている。あまりいい食習慣をしてこなかったから腸内環境が悪いのです。腸内環境だけ変えて健康になるわけがありません。
仮に腸内環境を理論的に最適な状態に変えられたとします。
でも、病気になった原因である生活習慣や食習慣を変える事なく、腸内環境だけ変えても解決するわけがないのです。
腸活商品にお金を使うのではなく、体そのものが健康になることにお金を使った方がいい。
「腸活」の名のものとに売られる、乳酸菌食品やプレバイオ、プロバイオのサプリはただのビジネスと心得た方がいいと思います。
健康になるために一番重要なことは・・・
エネルギー代謝を上げることです。
代謝が上がりさえすれば、同時に腸内環境も整うのです。
今回はまた崎谷博征先生の書籍を参考にさせていただきました。
ありがとうございました。
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