人が死なないための優先順位

愛知県の治療室のぞみです。

人間は食料が得られない非常事態に陥った時、体の中で何が起こっているかご存じでしょうか？

できるだけ死が近づかないよう、生き延びるために色々なことをやっています。

エネルギー供給方法の変更。
エネルギー消費をセーブ。
生存に関係しない器官の停止。

こんな感じで色々やっています。

先ず食べ物が入ってこないため、エネルギーを温存するように働きます。

体のシステムをセーブモードに切り替えます。

パソコンやスマホみたいですね。

スマホやパソコンはバッテリー消費を減らし、人間はエネルギー消耗を抑える。

電子機器はコンセントから電気を充電できれば解決しますが、人間はエネルギーを食料から得なければなりません。それが入ってこないわけなので大変です。

食料にありつく事ができれば、セーブされていたシステムは再開します。

しかし、何日過ぎても食料にありつけないと、更に強く体の機能をセーブする必要が出てきます。

その場合、セーブだけではなく体の機能を停止する必要もあるわけです。

生命体には「生き延びる」という根本的な使命があります。

生存することが最優先事項。

もし一部機能を停止する必要があるのなら、生命活動に直接は直結しない所から止めることになります。

生命活動に直結しない所とは？

毛髪
皮膚
生殖

これだけではないでしょうが、分かりやすく言うとこんな感じ。

極度のストレスで毛が抜けるのがいい例ですね。
ストレスにエネルギーを持っていかれる。
だから毛根にまで回らない。

皮膚が荒れていたり問題が出るのは、それを修復するのに必要なエネルギーが足りないからです。

生殖機能も子孫繁栄には必要ですが、自分自身が生き延びるのには必要ありません。
だから生殖機能を回すエネルギーはセーブされます。
エネルギーが無いから妊活しても不妊治療しても授からない。

もし最悪、いつまでたっても食料にありつけなければセーブだけではたりません。臓器や器官も優先順位に従って活動を抑えてきます。それが脳であってもです。

最終的にどの臓器が残るかというと「心臓」です。

植物状態になった人でも心臓だけは動いていますよね？他の機能がすべて停止しても、心臓だけ動いている。もちろん医療介入があるからではありますが。

心臓だけは最期まで死守なのです。

機能や活動を抑えるというのは、体が優先順位の高い臓器にエネルギーを集中させるためにおこなっていること。

優先順位の低い臓器にまでエネルギーが回せないとこうことです。

今までの話しは生死を彷徨うような時の極端な例ですが、慢性的なエネルギー不足に陥っている時も同じことが起こり得ます。

全身の機能を回すだけのエネルギーが慢性的に足りていない人は、優先順位の低い所はセーブされエネルギーが回ってきません。

だから活動が休止状態になっているのかもしれませんよ。

体温が上がらない
思考が停止し
倦怠感
抜け毛
肌荒れ
不妊症

などが起こりうるわけです。

美容やエイジングケアを気にする人も気にしない訳にはいきませんね

切実な問題である不妊症も同じことが言えます。

不妊治療されている方が最初に取り組むべきは、慢性的なエネルギー不足を解消することです。

エネルギー不足が解消されなければ、不妊治療を受けても授からない可能性が大きいのです。

医療としての不妊治療を受けても授かる率がかなり低いのは知っていると思います。

それは慢性的なエネルギー不足を解消しないまま治療を受けているからではないでしょうか？

エネルギー不足の原因や対策は、このブログでも何度か記事にしていますので、興味のある方はそちらを参考にするといいと思います。

身体活動で使えるエネルギーは無限ではありません。

エネルギーが不足するような健康法や習慣はやっていませんか？

例えば、ファスティング、糖質制限、一日一食など。

エネルギーを無駄に消費することをしていませんか？

例えば、過度の有酸素運動、添加物だらけの食事など。

今回はエネルギーの話しを違った角度から解説してみました。

もうすぐ新年度が始まります。

健康のために新しく何かを始めようと思っている人も多いと思います。

運動でもいいし、体質改善でもいい。

でも、それをやる前に自身のエネルギー代謝が高いのか低いのかを知っておくといいでしょう。

代謝が低いのに運動をしても、エネルギーがより枯渇するだけです。長続きしないと思います。

今回はエネルギーの優先順位の話しでした。

本日は以上です。